社長ブログ

コストと安全

07/19/12 10:15:午前

どんな現場でも“安全が全てに優先する!”というのが一般常識であった。しかし、ネット上で製品だけではなくサービス提供に対する価格なども掲載されるようになり、当然、深夜便の高速バスもその一つとなった。いつのまにか安全性よりもその価格を競うようになった。

過当競争の中でも乗り心地向上の為、ゆったりと出来る構造のバスも出てきたが、そのコストは上積みされることもなくそのひずみは乗務員へのしわ寄せとなったきらいがある。確かに生き残ってナンボの世界であるが、人の命を預かるという基本的な責任の部分がないがしろになった感は否めない。そこに当然の帰結か悲惨な高速バスの事故である。

これは高速バスに限った事ではない。さまざまな分野で起こりつつあると思う。

安全・安心には応分のコスト負担が必要であるという意識の改革も必要だ。実際、電力問題でみかけのコストではあると思うが、原子力発電を火力発電や自然再生エネルギーに切り替えればコストアップし、消費者はその負担をせねばならないという意識は芽生えつつあるように思う。これから何か事故が起こる度に見直され、その中でコスト負担に耐えられない中小業者がバタバタと倒れていくことがないように政府も国民も更なる意識変革をしないといけないと思う。

会社の倒産は雇用の問題を引き起こし、結局、経済市場を縮小の方向に向かわせてしまう。

コストと安全、そのバランスを考えて商売出来る環境が出来る事を切に望みたい。

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